彩のイメージ
  詩を書いたり曲を書いたりしてます。
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犬よさらば
ペロペロペロペロ。
あごの下をこしょこしょ~ってしたいのに
執拗に俺の指を舐めてくる。
流行りの小型犬、19万円、23万円、36万円。
おまえらこうやって通りすがりの人達に触ってもらえて幸せか?
かわいいかわいいって見つめてもらえて幸せか?
とりあえず、あごの下こしょこしょ~ってやらせてくれよ。
ペロペロペロペロ。
ああ、さっきお菓子食べたから、俺の指、おいしい味がするのか。

冷たいノスタルジック。
家に帰ってビールを飲んだ。
若い頃、友達と行ったなんとかいうバンドのライブで
犬の歌を唄っているのを聴いて静かに泣いていた友達。
俺は泣いてたことに気づいていたけど、そのことについて何も言わなかった。
そんなことを思い出していたら、俺の横にちょこんと現れたまぼろし。
昔、飼っていた犬だ。
まっすぐな瞳で俺を見つめている。
「久しぶりだな、おい」
「ワンッ!」
吠えたまぼろし、遊んでほしいのか。
手を出すと、サッと逃げて、おしりを突き上げる、しっぽふりふり。
鼻に鼻を擦りつけると、フンッと言って嫌がる。
ぎゅう~っと抱きしめると、ぐぅ~っと言って嫌がる。
かわいいやつめ。
あごの下をこしょこしょしてやると、へたりと座り込んだ。
そうそう、この毛の感触さ。
じーっと見つめてくるもんで、俺はずっとずっと言いたかったことを言った。
「もう少し長く、生かせてやれたかもしれないのにな、すまんなー」
まっすぐな瞳は何も言わない。
俺はうつ伏せて、大泣きした。
俺と出会ったのは、幸せだったか。
俺と過ごしたことは、幸せだったか。
思い出したら、愛していると一言、言わせてくれな。

泣き疲れたか、犬のうとうとにつられたか、眠っていたようだ。
ひとまず、さらば。
また、会う日まで。
カーテンが冷たい風と金木犀の香りを包み込んだ。
この季節が、おまえが死んで何度目かなんて、俺はいちいち数えてねーからな。
ただ、優しい笑顔で迎えるだけさ。
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