彩のイメージ
  詩を書いたり曲を書いたりしてます。
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ハルカとカナタ
俺、カナタ、23歳。
田舎の都会で一人暮らし。
隣りの彼女と不倫中。

彼女、ハルカ、27歳。
一つ上のフラワーコーディネーターと結婚。
7歳の娘さんもいる。
ここは騒がしくなくて好き、まるでパリのよう。
と言っていた。
確かにスタイリッシュな街だ。
何も無いのに、何でもある。
お気に入りは4丁目の美容室「イネス」。
ここに来てよかった、と思えるお店に出会えるのは素晴らしいことだ。
俺は日々のことを歌にする。
恋のことを歌にする。

用事を済ませた午前中、暇を潰しに彼女がやってくる。
彼女は割り切っている。
割り切って楽しんでいる。
不倫を、恋を、生活を。
一歩出てゆけばもう家庭の人だ。
おいしいご飯を作る人だ。
その点俺はダメだ。
彼女が出て行くと寂しい。
彼女のことばかり考えて、歌を唄う。
時にはそれを振り払うための歌を唄う。
振り払うための歌のくせして、隣に聴こえるよう大きな声で唄ってみる。
迷惑だと言いにくるだろうか。
そしたら彼女に会えるなー。
・・・・こんな感じ。

「あなたの歌は心の奥の奥の方から生まれているから
 私の心の奥の奥の方まで届くの」

それが気持ちよくて、嬉しいことだ、と彼女は言う。
心臓病でお亡くなりになった元カノの歌を唄ったときは、大泣きしていた。
俺ももらい泣きしそうだった。

あと2週間で、俺はこの家を出ます。
彫刻家の父親に、俺のマネージメントをしろと呼び出されました。
俺もあの技術を身につける為に実家に帰ります。
彼女には内緒。
この恋を、俺はこのまま持って帰りたいから。
何か言って、この恋がどうにかなってしまったらイヤだ。
このまま、このままがいい。

ある日彼女は子供の絵本を持って来た。
俺が絵本が好きと言ったからだ。
絵本は誰にでもわかる、わかった先に感覚で触れる世界がある。
かわいらしい絵の、果てしなく広い世界。
描くから絵本で。
唄うからミュージシャンで。
心の奥の奥の方。
目の覚めるような色。
闇と光が、どこまでも続いていく。
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